ワルラス的調整過程とは、需要と供給の関係における価格設定についての理論を指す。ワルラス的調整過程では、需要と供給の均衡に当たるところで価格が終息をしていくが、この時マーケットに実際に供給されている量を基準として価格が調整をされていくという特徴が挙げられる。
需要が供給量よりも圧倒的に多くなることもある。この時、特定の商品が品薄状態となる。このことを超過需要と呼ぶ。
またその逆が起きることもありうる。つまり、供給量だけが多くなってしまい、需要が全く追い付いていない状態のことだ。この状況のことを超過供給と呼ぶ。
ワルラス的調整過程では、超過状態のときには価格が一気に高騰をしたり、下落をしたりする。しかし徐々に調整をされ、結果的には価格というのは需要と供給が均衡しているところで調整されるようになると考えている。
しかしワルラス的調整過程が働かずに不安定な状態が続くこともある。それは、供給量が右肩下がりになった場合についてである。
この場合、価格を調整することによって、需要と供給のバランスを整えることはもはや不可能となってしまう。よってワルラス的調整過程も機能することができない。このようなイレギュラーな状態のことを「ワルラス不安定」と呼ぶことがある。
ワクチン債とは、開発途上国の子供たちにワクチンを提供することを目的として、2009年6月24日からHSBC証券会社、予防接種のための国際金融ファシリティ(IFFIm)、GAVIアライアンス、世界銀行の4者によって発行される債券。同6月1日から販売の勧誘が開始された。
ワクチン債によって調達された資金は、世界の70カ国以上で子供たちの予防接種や保健サービスのための財源とされる。
債券の種類は以下の3種類である。
・4年満期の豪ドル建債券(売出期間は6月15日~24日)
・4年満期の南アフリカ・ランド建債券(同8日~24日)
・15年満期の南アフリカ・ランド建ディスカウント債券(同11日~23日)
販売会社は19社。格付けはS&PでAAA、ムーディーズでAaaなど。40億米ドルを調達して、5億人の子供たちへのワクチン接種を目指す。
なお、IFFImは、欧州と南アフリカ共和国の計7カ国と、2006年から2026年までのワクチン提供費用の寄付金協定を締結しており、寄付金を償還原資とした債券を発行している。これによりこれまでに20億米ドルを超える資金を調達した。
ワコーボリュームレシオとは、和光証券(現新光証券)により1974年に発表された出来高指標である。個別銘柄の週足をベースに中長期的なタイミングを見るための指標として使われていた。WVRと略される。
相場波動はエネルギーの発散と蓄積の循環で描かれるという理論を根底にし、価格上昇時の出来高を発散エネルギー、価格下落時の出来高を蓄積エネルギーとして計算する。
・発散エネルギー増大期 0%から最大値へ向かう期間
・蓄積エネルギー増大期 0%から最小値へ向かう期間
・発散エネルギー減退期 最大値から0%へ向かう期間
・蓄積エネルギー減退期 最小値から0%へ向かう期間
計算方法は以下の通りである。
ワコーボリュームレシオ= (U-D-S) / (U+D+S)×100
U:期間内株価上昇日の出来高合計
D:期間内株価下落日の出来高合計
S:期間内株価が前日比変わらずの日の出来高合計
一般的に+50%以上が天井圏、-50%以下が底値圏とされる。0%を上抜ければ上昇トレンドに入ったことを、下抜ければ下落トレンドに入ったサインである。
ボリュームレシオと特に区別されることなく、ボリュームレシオの分類の1つとされることがある。そのほかのテクニカル分析における出来高指標としてはオンバランスボリュームなどがある。
割引手形とは、手形割引のなされた手形のこと。金融機関は、期日が来ていない商業手形を、期日までの金利を差し引いた金額で買い取ることができる。
割り引かれた手形は、手形期間が比較的短く、原則として商品流通の裏づけがあり、手形債務者が少なくとも2名(振出入と割引依頼人)いるために信用度、流通性が高い。
優良な割引手形は、 日銀によりさらに割り引かれること(再割引)があるほか、手形売買市場での売買対象や、金融機関振出手形の担保として使うことができる。
割引政策(discount policy)とは、中央銀行は市中銀行の保有する商業手形の再割引で信用供与を行うにあたり、適用される金利である公定歩合を変更して、市中銀行の調達コストや資金利用可能性(アベイラビリティ)を変化させて、金融調節を行う政策。中央銀行の貸出政策の一形態。
日本の場合、 日本銀行が再割引適格と判定した手形のみを対象として実施されていた。しかし、商業手形の再割引については、政策的意義が薄れてきたために2001年6月に取扱いが停止された。
割引市場(discount market)とは、商業手形・BA(銀行引受手形)などの売買が行われる公開市場のこと。英国において発達し(ロンドン割引市場)、クリアリングバンクの資金ポジション調整の場であるとともに、イングランド銀行による割引商社向けの貸出や公開市場操作等が実施されている。
英国の割引市場は、コール市場、手形市場、TB(大蔵省短期証券)市場からなるが、コール市場はすでに19世紀の前半には十分発達していた伝統的な市場で、資金の出し手はおもにクリアリングバンク、取り手は割引商社である。ただし、現在では市場規模は小さくなった。また、割引商社はコールを資金源として商業手形やTBを自己勘定で保有、転売している。
日本では発達が遅れ、1971年5月になってようやく割引市場が発足した。
ワラント債(bonds with warrants)とは、新株を引き受ける権利が付与された社債。新株引受権付社債と訳される。ワラントの保有者は、社債発行後、一定期間(行使期間)内であれば、あらかじめ定められた株価(行使価格)で所定数の新株を取得できる。
つまり、権利行使時に株価が上昇していると、時価よりも低い価格で株式を取得できることになる。転換社債との違いは、転換社債が転換権行使後に社債部分が株式に転換して消滅するのに対して、ワラント債の場合は、新株引受後も社債部分が存続する点にある。
新株引受権を行使できる金額は、社債額面に対する比率で示されるが、これを付与率という。日本では、付与率は1対1が上限と定められており、社債額面を超える新株の発行はできない。ワラント債の額面は、各銘柄とも50万円または100万円のいずれか一種と定められている。
一般にワラント債は、新株引受権部分を社債部分と分離して売買できるか否かにより、分離型と非分離型に区分される。ユーロ市場を中心とした海外では、分離型が主流である。分離型のワラント債については、新株引受権分離前の社債をカムワラント、新株引受権部分をワラント、新株引受権分離後の社債部分をエクスワラントという。分離型の場合、日本では、カムワラントとワラントがそれぞれ証券取引所に上場されているが、権利行使後のエクスワラントは上場廃止される。
日本では1981年の商法改正で非分離型が認められ、次いで1985年に分離型の発行も認められた。また、2002年4月施行の改正商法で新株予約権という考え方が導入されたのにともなって、ワラント債の法的位置付けも変化して、分離型のワラント債は新株予約権を社債と同等に応募しかつ割り当てるものと構成されることになった。一方、非分離型は新株予約権付社債の一種となった。
ワイドとは、金融債発行4行庫(みずほ銀行、あおぞら銀行、農林中央金庫、商工組合中央金庫)が、1981年から発売した金融商品で、利子一括払の利付金融債のこと。個人を対象として発行され、期間は5年、購入単位は1万円である。購入時点の5年物利付金融債の金利が満期まで適用され、その金利で半年ごとに複利計算された利子が償還日に一括して支払われる。
複利計算のため利回りが高くなる、利息が満期に支払われるため税金が後払いとなる、などの特徴を持つ。また、信託銀行で扱う対抗商品のビッグは変動金利だが、ワイドは固定金利である。このため、中・長期金利に天丼観が強まったときには、ワイドの発行額が拡大し、逆に金利先高観が強いときには同発行額が低水準となる。
Y2K(Year 2000 Problem)とは、西暦2000年になると、コンピュータが誤作動してしまうおそれがあるという西暦2000年問題のこと。おもに1980年代以前に製造されたコンピュータは、メモリ(内部記憶装置)への負荷を軽減するため、年号を下2桁で簡略化して表示する方法(たとえば、1999年を「99」と表示)をとっていたため、西暦2000年になると、 コンピュータがこれを「1900」年と認識して、大規模な誤作動やシステムダウンに陥る危険性があった。
このため一部には、社会や経済が大混乱に陥る危険性を指摘する声もあった。しかし、実際には、ホテルの予約システムやクレジットカードの期日管理等の一部に影響は出たものの、政府や企業の事前の対応もあって、全体としては大きな影響は出なかった。
ワールドファンドとは、米国をはじめとする多くの国の有価証券に投資するミューチュアル・ファンドのこと。
海外市場からのみ購入するインターナショナル・ファンドとは異なり、ワールド・ファンドは、ポートフォリオ中の米国の株式と債券の割合をほぼ75%に維持している。
ワールド・ファンド・マネージャーはたくさんの市場から選択することができるので、多くの場合、どの時期においても最も運用成績が好調な会社に投資することが可能である。
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