ラスパイレス指数とは、ラスパイレスというドイツの経済学者が提唱をした指数の一種である。国家公務員がもらっている給与額の平均を100として、地方公務員の給与の水準を数値化する方法である。経済の世界で用いられる場合には、主に物価指数として用いられる。地方公共団体の職員と国家公務員との給与の比較の時に用いられることが多い。
ラスパイレス指数が用いられるわけとして、地方公務員と国家公務員との間には給与の面で差別化をするべきでないという考え方がある。実際、学歴やそれまでの職務歴、勤続年数などが一緒であれば、地方も国家公務員も一緒の給与を受け取るべきであるという考え方がある。
総務省では、ラスパイレス指数について毎年発表をしている。そして極端にラスパイレス指数の高い地方公共団体があった場合には、給与体系の見直しを指導している。
このため、かつては地方公務員の方が給与面では優遇をされてきた。1980年がラスパイレス指数の指数が最も高かった時期となっているが、この時が全国平均で110であった。
しかし現在では給与についてはほぼ同等のレベルにまで下がってきている。現在のところ全国平均で100というレベルを維持している。
リベートとは、もともとの意味が卸売業者が何らかの商品を販売した時に、販売促進の一環として、販売にかかわっている取引業者の協力を得ることがあるが、その取引業者から協力を得て、販売益を上げた場合にその収益の一部を協力してくれた報酬という形で協力に参加をした取引業者に還元することを言う。キックバックと呼ばれることもある。
リベートの方法であるが、いくつかの手法が実践されている。もっともオーソドックスな方法は、取引をしてくれた業者がどのくらいの額もしくは数量を販売してくれたかによってリベートの額を決めるという方法である。このことを累進リベートと呼ぶ。
また他にも、取引業者の中で自分の売りだしている商品をどのくらいの割合で販売しているかによってリベートの額を決めるという方法もある。これを専売リベートと呼ぶ。
よくロイヤリティーという言葉が使われることがある。ロイヤリティーについてもリベートの手法の一種とされている。
これはリベートを支払う業者には、販売における社の方針がある。この社の掲げている方針に従って販売を行っているところがより多くのリベートを受け取ることができるようなシステムになっている。
リーマンショックとは、2008年9月にリーマンブラザースという大手投資会社が破たんしたことをきっかけとして起きた現象のことを指す。リーマンブラザースが破たんしたことによって、世界レベルでの不景気状態が起こり、日本も大きな影響を受けることになった。
リーマンブラザースが破たんをしたきっかけとなったのが、アメリカにおけるサブプライムローンである。サブプライムローンは、低所得者でも住宅を購入することができるようにすることを目的として作られた。
ところがこのサブプライムローンは、住宅の価値が今後永遠に上がるこおを前提としていたからこそ成立した金融商品である。
しかしアメリカの住宅の価値高騰は終焉を迎える。サブプライムローン関連の金融商品に投資をしていたリーマンブラザースは、資産価値を大きく落とし、破たんの憂き目を見るのである。
リーマンブラザースは、アメリカを代表する投資銀行であった。そこが崩壊したことによって、アメリカ経済への信頼も大きく揺らぐことになる。
このため、アメリカの経済マーケットは軒並み下落をする。すると、アメリカとの経済的な共存関係にある日本でもマーケットが大きく後退をし、一時は7000円台にまで株価が下落をした。このように、次から次へと市場にリーマン破たんの影響が飛び火をし、世界的な経済危機を起こしたのである。
流動性選好とは、貨幣を手元にできるだけ残しておこうという人々の欲望のことを指す。貨幣を手元に残そうという考え方が先行するのには、できるだけ手元に安全で確実な資産を残しておきたいという本能があるからだとみられている。経済学者のケインズによって提唱された。
利子というのは貨幣に対する需要と供給によって決定されるという風に主張している。よって利子というのは、一種の貨幣によって引き起こされる現象の一つであるという風なとらえられ方をしている。よって、利子を得るという行為は、貨幣の流動性を放棄した対価として得ることができる報酬であるという見方をしている。ここで登場をする「流動性」とは、短期的観測で貨幣と交換することができる状態のことを指す。もちろん貨幣を交換することによって、一切の損失は発生しないということも前提条件の一つとなっている。
それまでもいわゆる古典派による利子の定義とは全く異なるアプローチをしている。古典派の主張する利子とは、節約を行った対価として得ることができる報酬であるというとらえ方をしてきた。よって、利率を決定する要素として、貯蓄と投資のバランスということを唱えていたのである。
レギュラシオン理論(théorie de la régulation)とは、1970年代のフランスでロベール・ボワイエ、ミシェル・アグリエッタなどにより提唱されたとされる経済学の理論。
レギュラシオンという言葉は英語で「規制」という意味合いがあるが、レギュラシオン理論に使われているレギュラシオンはむしろ「調整」という意味合いで用いられている。
マルクス経済学を継承して、賃労働関係を柱とする生産体制によって経済が規定されるとしている。生産体制のことを別名「蓄積体制」と呼ぶこともある。
レギュラシオン理論によると、社会保障制度をはじめとした経済政策は、この蓄積体制によって影響され構築されていくという考え方をしている。
基本的には、マルクスの唱える理論上に存在する考え方であるが、上記のような蓄積体制と社会制度との関係性においては、ある蓄積体制は、それに応じた経済・社会制度が成立して、その調整により初めて十分に機能するため、蓄積体制と調整様式の関係が相互的ないしは補完的であるとする点で異なっている。
マルクスによると、蓄積体制というのは、あくまでも経済政策や社会制度といったものの下に位置していると考えている。よって、蓄積体制によって、社会制度が「一方的に」規定されるという結論である。
リアルビジネスサイクル理論とは、マクロ経済学の中で用いられる理論である。リアルビジネスサイクル理論では、景気の変動の要因として、生産技術なり、財政に関する政策といった実物的な要因によってしか左右されることがないとする考え方である。ここでの「リアル」というのは「本当の」ではなく「実物の」という意味合いがある。そこで日本語では「実物的景気循環理論」という風に紹介されることも少なくない。
リアルビジネスサイクル理論では、実物的な要因しか重要視をしない。よって、物価水準をはじめとした名目的な変数がたとえ変動をしたとしても、それが景気の変動に直接的な作用をするとは考えていない。
リアルビジネスサイクル理論のモデルでは、ある代表的な個人の存在が大前提となっている。この個人であるが、合理的な期待を形成し、個人の行動は個人の所属する経済世界の代表であるという風に定義される。
またリアルビジネスサイクル理論では、貨幣が中立を保っているということも欠かすことができない条件である。
この状況下で、個人の生産能力が低下をしたとする。すると、給料も下がる、よって景気の減退を生み出すというサイクルが生まれるわけである。
ルーカス批判(Lucas critique)とは、アメリカの経済学者でありシカゴ大学の教授であるロバート・ルーカスが1976年に発表した論文 “Econometric policy evaluation: a critique” で行った、それまでの伝統的なマクロ経済学における政策評価方法に対する批判のこと。ケインズ経済学が主流だったマクロ経済学理論の流れを変えて、マクロ経済のモデルはミクロ経済学的基礎に立脚すべきであると主張している。
伝統的な手法では、経済主体の行動をモデル化した方程式を過去のデータにより推定して、将来取るべき政策の評価を行っていたが、こういった伝統的な手法は、現在の政策変更は将来の政策に関する人々の期待に影響を与えるために、人々の行動も変える可能性がある。つまり、過去のデータに基づいて推計された行動を不変なものと仮定して政策評価を行うことはできないというものである。政策の変更によって個々の経済主体に何らかのインセンティブが発生するため、それが行動に影響を与えるとしている。
ルーカスが行った批判により、個々の経済主体の最適化を明示的に考慮するいわゆるミクロ的基礎を持ったモデルを用いたマクロ経済分析が主流になっていった。
レオンチェフ・パラドックス(レオンチェフの逆説)とは、国際貿易論では労働が豊富な国は労働集約財である農業製品などを、資本が豊富な国は資本集約財である工業製品などを生産して輸出するようになるというへクシャー・オリーンの定理があるが、アメリカでは労働集約的商品を輸出し資本集約的商品を輸入するという通常の理論とは逆の現象がみられるという逆説のこと。
1973年にノーベル経済学賞を受賞したハーバード大学教授である経済学者のワシリー・レオンチェフによって提唱されたことからこの名称となった。
ラダー型ポートフォリオ(ladder portfolio)とは、債券ポートフォリオを構築する際に、各年限がほぼ均等な割合になるように構築する方法のこと。債券ポートフォリオ戦略のうちの1つ。年限構成と投資額をグラフにするとはじごを横にしたような形状をしていることからラダーと呼ばれるようになった。
運用期間中に組入債券の償還を迎えると、それにより発生したキャッシュフローを再び長期債へ投資し、常に均等な組入比率が維持される。
この方法の長所は、
1.償還ごとにその時点の最長期債に投資し原則的に買い持ちであることから金利予測をする必要がなく、管理が容易
2.売買の回数が少ないので低コスト
3.短期債も保有しているため流動性に富む
4.常にその時点の長期債に再投資されるのでポートフォリオ全体の利回りも相対的に高くなる
5.受け取り利息の移動平均的効果があるため、時間的変動が小さくなるという
などの点にある。ただし逆に、債券相場が好調な際に運用に制約がつくため積極的に高いリターンを狙えなくなるという欠点もある。
この戦略は金利予測を必要としないため、パッシブ運用の一つに位置付けられる。原則的に買い持ち戦略となるので、ラダー型債券バイアンドホールド運用とも呼ばれる。
リアルオプション(real option)とは、不確実な経済環境下で非可逆的なプロジェクト投資の意思決定を行う際には、それをいつ行うか、開始後は追加投資、延期、撤退、変更などの複数ある選択肢の中からどれを選ぶかが重要となる。そのようなプロジェクトの選択権をオプション価値に変換して、プロジェクトの評価をするものである。
可逆的ならば常に正味現在価値(NPV:Net PresentValue)のみで決定し、実施あるいは廃棄を繰り返せば良いが、非可逆的な場合では、NPVが正でも必ずしも「今」行う必要はなく、一定期間待って、経済状況がより良くなったことが判明してから始める方が有利となるケースがある。今すぐに行う場合のNPVと、ある一定期間が経過してから実施する場合のNPVを計算し、それを現在価値化したものを比較して、後者のほうが大きい場合である。これらを待つことが可能な自由度に対してのオプション価値として、このような実体オプションを金融オプションと区別する目的からリアルオプションと呼ぶ。
このようなオプションは実際に取引される訳ではなく、概念上のオプション(選択肢)であり、企業の意思決定の際に用いられる。形式的には満期のないアメリカンコールオプションである。設備投資の実施がオプションの行使に相当する。この「待つ(延期)オプション」の他に「中止オプション」「拡張オプション」等がある。
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