VIX指数とは、投資家心理を示すボラティリティーインデックスのこと。シカゴオプション取引所によって作られた。アメリカの主要株価指数のS&P500を対象とするオプションの値動きから算出される。市場関係者の恐怖心理を表すとされているため、恐怖指数とも呼ばれる。
ボラティリティが高い、つまり株価の動きの度合いが大きいときにはVIX指数も高くなる。つまりVIX指数の値が大きいほど投資家は相場が激しく動くと予想しているといえる。
相場の先行きへの不安が投資家の間で広がると顕著に上昇する傾向にあることから恐怖指数とも呼ばれるようになった。過去のチャートからも大きな事件が発生した後にVIX指数が大きくなることが確認できる。
BEP(break even point)とは、利益が売上高とコストが全く同じになることによってゼロとなる地点のことを指す。企業で新たな事業を行う場合の判断基準の一つとして利用されることが多い。日本語では「損益分岐点売上高」と呼ばれる。BEPには公式がある。一般的には、固定費を限界利益率(1-変動費/売上高)で割ったものによって算出される。
限界利益率というのは、商品を売りに出した場合における限界利益はどこになるのかについて数値化した値である。ちなみに変動費を固定費で割った数値を1から差し引いた値が限界利益率となる。
コストには、毎月確実に発生するコストがある。これを固定費と呼ぶ。
一方で、毎月発生することではないが、月ごとに変動をするコストもある。特に売り上げによって左右されるコストがある。これを変動費と呼ぶ。これらの要素を組み合わせて、新たにプロジェクトを立ち上げた場合のBEPについて計算をしてシュミレーションをする。
BEPを行うことによって、かなり精密な利益を計算することができる。確実に売れると判断される商品やサービスを提案したところで、広告費や人件費がかかり過ぎるのであれば、会社にとってはうまみがない。こういったリスク要因についてあらかじめ分析をすることができるのであるから、非常に重要な数値といえる。
福利厚生費とは、従業員のモチベーション向上のために福祉の充実を目的として給料以外の支出をする際に使われる勘定科目である。厚生費と法定福利費に分類される。金額は社会通念上問題がない範囲とされる。
厚生費として認められるものは、従業員に対する結婚祝いや出産祝い、従業員が入院をした場合には見舞金、従業員もしくは、従業員の親族が死亡した場合の香典の支払いなどがある。また、従業員の間で同好会やサークルのようなことをする場合には、活動費の補助を捻出することも可能である。
福利厚生施設についての費用負担もある。福利厚生費の割合においては、この部分が占める割合が大きい。もし会社で寮を持っている場合には、寮の維持費は福利厚生費に含まれる。同様に食堂や社宅を会社で所有している場合には、これらの福利厚生施設についても福利厚生費の中に含めるすることができる。もし社員に健康診断を定期的に義務付けている場合には、健康診断の費用についても、厚生費の中に入れることができる。
法定福利費は法律で定められており、厚生年金、健康保険、雇用保険、介護保険などが含まれる。これらの費用負担については、当の従業員と会社でお互いに負担しあうことになっている。
ニューディール政策とは、フランクリン・ルーズベルトによって行われたアメリカの経済政策のことを言う。1933年に実行された政策であるが、この時代世界恐慌といわれる世界レベルでの不景気が襲っていた。そこでルーズベルトは、世界恐慌からアメリカを再生させるためにニューディール政策を作った。
ニューディール政策の画期的な意味合いとして、アメリカの資本主義の考え方の転換がある。それまでアメリカは古典的な自由主義によって経済を運営してきた。つまり政府は基本的には経済活動については口出しをしないという姿勢である。
ところがニューディール政策を境にして、アメリカは必要とあらば政府が経済について口出しをするようになったのである。古典的自由主義から社会民主主義への行こうという風に位置付ける専門家もいる。
ニューディール政策はいくつかの制作の集合体である。たとえば、農業調整法という法律を制定させ、生産量の調節を行った。またテネシーに「テネシー川流域開発公社」を作り、大規模な公共事業を行った。公共事業を創出することによって、雇用を創出させ、人々の生活を改善しようとしたのである。導入直後に一定の効果を上げた。しかし全体的にみると、この時点でのGDPの飛躍的伸びは見られず「場当たり的で、あまり効果がなかった」と指摘をする経済学者も少なくない。
バックワードインダクションとは、ゲームにおいて先攻の人が常にゲーム展開を先に進めることとなるが、先攻の人の戦略は後攻の人のリアクションや戦術を念頭に入れた行動となることをいう。ゲームを行うときの戦略の一種である。
ゲームを行う場合、たいていのゲームには先攻後攻がある。通常、先攻の人がゲーム展開していく場合には、後攻の人がどのようなゲーム展開をしていくかについて読みを働かせながらゲーム展開をしていく必要がある。同時に、先攻の人は、自分が駒なりを動かした場合に見られる後攻の人のリアクションも想定に入れて戦術を考えることとなる。
バックワードインダクションは、後攻の人のゲーム戦略についても浮き彫りにすることができるという特徴も併せ持っている。先攻の人は、後攻の戦略に着目をしながらゲームを進めていくために、後攻の読みをも考慮に入れ、反映したゲーム展開となってくるためである。
このように2人以上の複数の人がゲームに参加をする場合には、相手の心理を読みながらゲームを進めていく特徴がみられる。決して自分の利益だけでは動かない。その戦略の一つにバックワードインダクションがある。
ベルトランモデルとは、企業が価格を設定するときの行動を説明するモデルのこと。
企業がある商品の価格を設定する場合には、ライバル企業の価格をみる。そしてライバル企業の価格よりもやや安めの価格で提供しようとする。そして売り上げを大きくすることによって利益を高く上げようというわけである。
それぞれの企業が自らの売り上げを最大にするよう動くため、価格は下がっていく。しかし同時にコストを等しく下げることは必ずしもできないので、どうしてもどこかで下げ止まりをしなければならない。そこで、販売価格と限界費用とがイコールになる点まで収斂すると考えるのである。
ベルトランモデルでは、各企業が消費者の価格へのニーズにすべて柔軟に対応することができる生産能力の高いマーケットにおいて当てはめることができる。
よって、企業が生産している製品が完全に代替品となっている場合、価格を引き下げることによって、ライバルの持つ販売チャンスを奪うことができるということになる。
このため、同じマーケットのライバル企業が特定の商品の販売価格を下げてしまうことは脅威になるわけである。つまり販売価格を下げることによって、企業への消費者からのニーズを低くしてしまうことにつながるからだ。よって業績にも響いてくることとなる。
プロダクト・ポートフォリオ・マトリクスとは、事業をベストの方向へ持っていくために、どのような戦略をとればいいかについて表した一つの図表のことを指す。
複数の事業を同時展開をしている場合、それぞれの事業をどのような扱いにすれば、全体的な最適の状況にもっていくかについて常に判断をする必要がある。このことを「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント」という。
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントでは、それぞれの事業についての審査を行う。この時、それぞれの事業を「育成段階にある」「現行の状態を引き続き維持する」「これ以上の設備投資を抑えて、利益の回収や獲得に専念をする」「事業自体を撤退する」といった4つの項目に当てはめていく作業が伴う。
個々の事業の審査をするときに役立つのがプロダクト・ポートフォリオ・マトリクスである。図表にすることによって、すべての事業を一覧することができるようになる。
ただしプロダクト・ポートフォリオ・マトリクスも完ぺきな方法とは言えない。というのも、プロダクト・ポートフォリオ・マトリクスでは評価の対象外となる項目が出てくるためである。しかも評価されない部分において、撤退すべき事業の本当の価値があったりするので、一つの考慮の対象とするべきである。
バンドワゴン効果(bandwagon effect)とは、ある特定の選択肢に高い支持が集まった場合に、そちらのほうになだれを打って人々が全員支持をする現象のことを指す。ある特定の選択肢が支持される背景には、時代の流れ、流行という要素が多分に含まれている。このため「バンドワゴンに乗る」ということを「時流に乗る」とか「流行に乗る」といった意味合いで用いられることもある。アメリカの経済学者、ハーヴェイ・ライベンシュタインが提唱した。
経済学においては、同じ財を消費する人の数や、その消費量が多ければ多いほど、それを使う人の効用が高まるという状況を指す。また、バンドワゴン効果とは逆に、人と同じものは消費したくないという性向から生じる負の外部性のことをスノッブ効果、購入するものが高価であることが効用を高めることをヴェブレン効果という。
もっとも有名なバンドワゴン効果の事例として、人々の投票行動がある。たとえば、ある選挙が行われた場合、ある特定の政党に高い支持が集まったとする。
すると人々はその流れに逆らうことなく、支持の高い政党の候補者の支持に回るようになる。そして選挙結果を見てみると、「ランドスライド」ともいわれるが支持を受けた政党の一人勝ちのような現象が起こる。2005年の郵政選挙の時の自民党や2009年の政権交代を起こした民主党の勝利などもバンドワゴン効果の結果で大勝利を収めることができたという側面もある。
ただし全く逆の効果を生み出すこともある。ある特定のものに一方的な支持が集まっている場合には、判官びいきではないが不利な方の支持が高まる現象もある。これを「アンダードッグ効果(underdog effect)」と呼ぶ。
プリンシパル・エージェント・モデルとは、成果主義が主流となっている社会をモデル化したものである。とある行為主体(プリンシパル principal)が、自らの利益のための労務の実施を、他の行為主体(エージェント agent)に委任する状態を表す。ここで、両者の関係をプリンシパル=エージェント関係(principal-agent relationship)と呼ぶ。
エージェントが、プリンシパルの利益に反してエージェント自身の利益を優先した行動をとってしまうことをエージェンシー・スラック(agency slack)といい、それが発生することをエージェンシー問題という。
たとえば企業に置き換えた場合に、プリンシパルは会社の経営者、エージェントが会社の従業員がその役割を担う。
この両者の間には同じ行動を伴わない場合がある。というのも、プリンシパルの持っている情報とエージェントがもっている情報との間には、対称性がないためである。
経済学においては、プリンシパルが成果主義の状況下において、エージェンシー・スラックの発生を抑えるために、どのようなインセンティブ(誘因)をエージェントに与えてモチベーションを作り出せば良いかを考察する研究のこと。
プリンシパル・エージェント・モデルでは、価値については中立的な立場をとっている。このため、プリンシパルとエージェントの役割はシチュエーションによって入れ替わったり、変化をおこしたりする。
例えば、官僚と政治家の関係は、前者がエージェントの役割を担うべきである。ところが、官僚が何らかのアドバンテージを持った瞬間に政治家がエージェントになってしまう可能性があるわけである。またプリンシパルたる政治家も、国民の公僕という立場からすると国民のエージェントというとらえ方をすることもできる。
ハーベイロードの前提とは、ケインズ経済学のもとにおいてはケインズ政策を行っているのが最も賢人がとりうる選択肢であるという考え方のことを言う。
ケインズがかつて発表をした政策提案によると、あらゆる政策を実行に移す場合、少数の選ばれた賢人によって決定されるべきであるという考え方がある。ハーベイロードというのは、イギリスにあった地名からきており、イギリスの中でもいわゆる知識階級と呼ばれる人々が集まっている地であった。
しかもこの政策決定に携わる人たちには、自由な職業の環境にある人びとであるという前提が置かれている。このため、別に大衆に対してなんら背金を持つことがなく、民主主義の提唱しているような多数の論理によって選ばれている人でもないこととなる。
ハーベイロードの前提は、反ケインズ派と呼ばれる経済学の一派から、いろいろと攻撃を受けることとなる。というのも、ハーベイロードの前提は民主主義を否定するような前提になっているところに問題があるのである。よって、非民主主義的であり、なおかつ貴族的な政策決定である。しかもこのような前提条件化で増税をすることなどは非現実的であるということによって非難の対象とされることが多いわけである。
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