証券取引法65条

証券取引法65条とは、証券取引法において銀行、信託会社などの金融機関が証券業務を行うことを原則として禁止した条文。

具体的に65条の1では、銀行などが公共債以外の有価証券の引受・ディーリング等の証券業務を行うことを禁止し、65条の2では、銀行等が公共債の引受・ディーリングを営む場合には、金融庁長官の認可登録を受けなければならないと規定している。

国民経済の適切な運営という証券取引法の立法目的に照らして、金融機関による経済全般ヘの過度の支配を排除する、銀行が危険性の高い業務を営むことを禁止することで預金者保護を図るという主旨から、米国のグラス=スティーガル法を参考にして、1948年の証券取引法全面改正の際に盛り込まれた。

なお、銀行による公共債の引受・ディーリングについては、銀行法に明文規定がなかったために、証券取引法65条の規定が銀行による公共債の取扱いを積極的に認めたものかどうかをめぐって種々議論がなされていた。

こうしたなかで、1981年に国債の円滑な消化を図るために、銀行の公共債にかかる証券業務が銀行法の明文で認められた。

それに対応して、証券取引法においても65条の2が新設された.このような一連の法改正を受け、1983年4月から金融機関による公共債の募集の取扱い(窓口販売)が、84年6月からは公共債のディーリングが開始された。また、2006年12月からは銀行に株式や債券の売買注文を証券会社に取り次ぐ証券仲介業務が認められた。