証券取引法

証券取引法(Securities and Exchange Law)とは、国民経済の適切な運営と投資家保護のために、有価証券取引の公正確保と有価証券の流通円滑化を図るために制定された法律。証取法と略される。証券取引に関し、有価証券の発行および流通について全般的に規制している。最初の証券取引法は1947年3月に成立したが、ごく一部が施行されただけで、翌年、全面的に改正された。
現在では「金融商品取引法」と改名された。

同法第1条には、その目的として「国民経済の適切な運営および投資者の保護に資するため、有価証券の発行および売買その他の取引を公正ならしめ、かつ有価証券の流通を円滑ならしめることを目的とする」と明記されている。

証券取引法は、1 総則、2 企業内容等の開示、公開買付けに関する開示、株券等の大量保有の状況に関する開示、3 証券会社等、4 証券業協会、5 証券取引所、証券金融会社、6 有価証券の取引等に関する規制、7 仲介、8 証券取引審議会、9 雑則、10 罰則、11 犯則事件の調査などの11章から成立していた。

証券取引法が対象とする有価証券は、商法上の有価証券の範囲より狭く、公社債、株式、投資信託の受益証券、優先出資証券、コマーシャル・ペーパー、クレジットカード債権信託、海外CD住宅ローン債権信託等に限定されている。

証券取引法は、有価証券の発行会社が投資の判断のために必要な情報の公開を義務づけ、有価証券届出書、有価証券報告書、公開買付届出書等開示制度について規定している。

証券取引法の変遷は以下の通りである。

1947年 成立、一部施行された
1948年 全面的に改正された
1953~55年 信用取引制度が整備された
1965年 証券業が免許制へ移行。証券会社監督規定の整備と、証券外務員登録制の導入が実施された
1971年 ディスクロージャー制度の強化、株式公開買付制度が導入された
1981年 銀行による公共債の取扱いと、証券会社による海外CPや海外CDなどを認可
1985年 債券先物市場創設のため改正
1988年 証券先物・オプション市場創設、株式公開制度の改善、インサイダー取引規制の強化などを実施
1990年 株式を大量取得した場合の届出義務など、買占め問題に対応した規制の整備
1992年 証券取引等監視委員会の設置
1998年 証券投資法人制度の導入、取引所集中義務の撤廃、証券会社の免許制から登録制への移行
2005年 時間外取引によって3分の1以上の発行済み株式を取得する場合に、一定の情報公開を義務付け、虚偽申請企業に対する課徴金制度の制定、会社法改正に伴う修正
2006年 「証券取引法等の一部を改正する法律」が成立
2007年 「金融商品取引法」に改名される