総量規制

総量規制とは、大蔵省銀行局長通達に従って1990年4月に導入された、いわゆる不動産関連融資総量規制のこと。

民間金融機関に対し、不動産業種向け貸出は公的な宅地開発機関などに対するものを除いて、その伸び率を総貸出の伸び率の範囲内に抑えることと、不動産業・建設業・ノンバンクの3業種への融資状況の報告を求めるというものであった。

不動産価格の急騰を抑えることを図るとともに、不動産関連業種への融資の集中が進んでいたことを危惧した銀行行政でのプルーデンス政策という側面も有する。

金融政策は資金配分には中立であるべきという観点から、総量規制は市場への過度の介入に該当するものであるが、1980年代後半以降の地価の上昇は、土地保有の有無による資産格差の拡大、一般世帯による住宅取得の困難化などの社会問題を発生させており、これらの問題を解消する立場から、時限的な対策として導入が正当化された。

もっとも、住専(住宅金融専門会社)経由の不動産向け融資が事実上制限されていなかったなど、資金配分のゆがみをもたらすこととなった。導入後、地価の下落が明確化したことを受けて、1991年12月に廃止された。

通常は汚染物の排出規制など、量を対象とした規制一般に使われる用語である。