範囲の経済

範囲の経済(economies of scope)とは、複数の財を複数の企業で生産したときの総費用よりも、1社が複数の財をまとめて生産したときの費用のほうが低コストであるような状況のこと。多角化の経済性、多様化の利益ともよばれる。規模の経済(economies of scale)に対する用語である。

規模の経済が規模が大きくなるにつれて生産物の単位当り費用が少なくなるのに対して、範囲の経済は、業務の多角化により、ある生産物の生産プロセスに他の生産へ無コストで転用可能な生産要素(情報やノウハウなど)が発生するために、全体のコストが相対的に低下する。

銀行が証券業務や保険業務など他業へ多角化すれば、旧来の業務で得た店舗網、顧客、ノウハウなどを転用することで生産性を上げることが可能とみられており、これも範囲の経済が働いている結果である。