特定調停法

特定調停法とは、経済的に破綻するおそれのある債務者(特定債務者)の経済的再生に資するため、民事調停の特例を設ける法律。特定債務者の金銭債務に関して、債務の免除や返済期限の猶予などの利害関係の調整を求めて申し立てる調停の手続について定めている。正式名称は、「特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律」で、2000年12月に施行された。

特定債務者として、

1.支払不能に陥るおそれのあるもの
2.事業の継続に支障をきたさずに弁済期にある債務弁済が困難であるもの
3.債務超過に陥る可能性のある法人

が対象となる。

特定調停を利用することで、倒産や破産などの社会的評価を回避して債務の調整を実施することができる。特定債務者の経済状態を明らかにし、債権者との調停を一括処理する点が特徴である。調停委員は職権で事件に関わる文書の提出を請求でき、違反の場合は過料の制裁を加えることができる。また、事件の管轄裁判所を移すことや、複数の事件を併合することが認められている。

調停の成立を簡単にするため、裁判所は特定調停を目的とした権利に関する民事執行手続の停止を命じることができる。特定調停は、特に債権者の数が比較的少ない、もしくは債権者の間に対立が少ない法人や、多重債務を抱える個人債務者などに有効な債務調整手続である。