決済用預金

決済用預金とは、為替取引、手形交換等の決済取引と金融機関振出自己宛小切手取引に用いることができて、いつでも払戻し請求可、無利息との預金(同法51条の2第1項)のこと。具体的には当座預金、為替取引関係の別段預金、無利息の普通預金が該当する。

日本の預金保険制度のもとでは原則名寄せ後、預金者1人当り1,000万円までが保護対象となっているが、中小企業取引においては事業性の資金が1,000万円を大きく超えて決済性口座に滞留することが多く、そのようなときに金融機関破綻が起きて名寄せ後1,000万円までしか保護されないとなると、企業決済が履行できず、その影響が多くの企業部門に広がるおそれが強い。

1999年の金融審議会答申とこれを受けた2001年5月の預金保険法改正は、当座・別段・普通預金を対象に決済性の特定預金の概念を打ち立て、これらについては2002年3月末の全債務全額保護の終了後も、2003年3月末まで全額保護を維持した。

ただし、決済機能の保護には決済性預金だけでなく、預金科目に該当しない仮受金等の仮勘定の保護も必要ではないかと主張された。このような議論を受けて2002年12月の預金保険法改正により預金保険制度の目的に決済機能の保護が新たに加えられるとともに、2004年4月から預金全額が保護対象となる決済用預金の導入が認められた。