市場規律

市場規律(market discipline)とは、規制によらず市場メカニズムにより企業を監視し、企業経営者の行動を規律づける仕組み。一般に、経営に問題を抱えるなど市場での評価が低い企業が敬遠されやすくなるために資金の調達コストが高くなるなど市場メカニズムを通じて制約を受ける。

市場メカニズムが機能する自由な市場では、規制などが存在しなくとも、効率的に企業経営者の行動に規律を与えることが可能となる。

市場規律が有効に働くためには、市場メカニズムをゆがめる競争を制限する規制の撤廃と情報開示体制を徹底することが不可欠である。

ただし、預金者の不安が連鎖的な金融機関の破綻や決済システムの機能停止、金融仲介機能の低下などの事態につながる可能性が残るため、市場規律に依存するだけでは必ずしも市場の健全性や安定性を確保できない。そのため、市場規律を補完する位置づけとして行政当局による規制や監督が必要になる場合もある。