リスクプレミアム

リスクプレミアム(risk premium)とは、ある危険資産の期待収益率が、それと投資期間が同じ無リスク資産(安全資産)の収益率を上回る幅のこと。

証券投資を行う投資家は、ほとんどが信用リスクや市場リスクなどのリスクを好まない危険回避者であり、リスクのある資産(危険資産)とリスクのまったくない資産(安全資産)の期待収益率に違いがなければ、当然安全資産に投資を行うことになる。

したがって、投資家が危険資産への投資に向かうには、危険資産の期待収益率が安全資産の収益率を上回る必要がある。リスクを取った分だけリターンが大きくなる分がリスクプレミアムである。

たとえば、長期債券の金利については将来の金利が不確定なため、同債券の取引にはその部分だけリスクがともなうと考えられるため、短期債を転がすことによって得られる金利よりも、リスクに相当する部分だけ高く付利されるというもの。

リスク・プレミアムの大きさは当該証券の債務不履行リスクと市場リスクの大きさにより決定される。さらにそれらを決定するのは、当該証券発行主体の事業リスクと財務リスクの大きさである。このうち分散投資によって回避できない市場リスクの大きさとリスク・プレミアムの関係は証券市場線によって記述できる。

なお、アナリストによっては、3カ月物米国財務省短期証券の利回りとして定義される現行の無リスク収益率と、投資から見込める総利回りとの差額を、リスクプレミアムとして定義する場合もある。

また、特に株式に対して用いるリスクプレミアムの計測法として、ベータ値、つまり株式市場全体に連動する株式の価格変動率と、株式の本質的価値に基づくアルファ値がある。
同様に、債券の発行体が、主として投資適格格付けを下回る債券に提示する高金利も、リスク・プレミアムと考えられる。利率が高い分、より大きな収益率が見込めるため、リスクの増大を穴埋めできるからである。

この考え方は債券だけでなく、為替相場などへも応用されている。